「断熱αコートECO」のカズノ式熱橋部断熱塗布工法
鉄筋コンクリート造(RC造)の結露対策
結露対策の熱橋部とは、断熱補強が必要とするところに何かの方法で、必要に応じた付加補強を求められる部分です。そこで熱橋部は、省エネ基準を満たすために線熱貫流率などで求められますが、熱橋部を考慮する算出としては現実的には容易ではないと考えます。
■地域区分に応じた断熱補強の仕様範囲(改正省エネ基準)
(1)結露対策=熱橋部対策の一般的な断熱補強仕様範囲の形状図
一般的に、ウレタン(t15~25)の吹付後、樹脂モルタル(t15)程度の施工方法としては、床の厚さプラス増コン(ウレタン+モルタルの厚み)分のコンクリート経費が嵩みます。
その上、ウレタンやモルタルの乾燥に日数がかかるデメリットが出てきます。
(2)一般的な断熱補強からカズノ式熱橋部断熱塗布工法図
(3)カズノ式熱橋部断熱塗布工法による施工工程(例)
(4)熱橋部の断熱塗布工法としての「断熱αコートECO」材の概念
断熱塗布工法は、特殊配合樹(アクリルエマルジョン)に微細な中空断熱ビーズをブレンドすることで日射反射と断熱機能を有する多機能水性断熱塗料として〝塗る〟だけで断熱性・保温性の効果を保つ断熱塗料「断熱αコートECO」を断熱補強材として使用した工法です。
この「断熱αコートECO」の断熱機能の概念として、塗膜表面上において中空断熱ビーズと膨脹メカニズムの機能によって、断熱材のように空気層(断熱層)が形成され、この空気層構造が熱を反射する遮熱機能と熱伝導を低く抑え込むことが出来る断熱効果(低熱伝導率)により、熱橋部の断熱補強材とした断熱塗料材です。
照射熱温度比較検証
① 断熱補強材としての「断熱材」と「断熱αコートECO」の断熱性能比較検証
断熱材(スタイロフォーム2種t15)と断熱αコートECO(t0.6塗布)の試験体に測定ロガーを設置し、BOXの下に熱通過した温度を2時間程度の照射熱温度測定による断熱性能の実験をしました。
② 照射熱温度比較検証結果は、断熱材(スタイロフォーム)と断熱αコートECOの試験体に熱照射してBOX内の温度変化の比較を検証しました。
③ BOX内の温度にはほとんど大きな温度差が見られませんでした。その結果として断熱性能は断熱材の厚さt15では同等材として有効であることが認められる。
④ 結論として、試験体の断熱材は吹付ウレタンと同等の熱伝導率であることから熱橋部の断熱補強材として「断熱αコートECO」は有効と考えられる。
(熱伝導率:スタイロフォーム0.034m/mk以下=吹付ウレタン0.034w/mk以下)
各施工現場
・俱知安町役場庁舎建設工事
・日本医療大学